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連載「(仮題)かゆいところがございますよね?」~人間カオスⅡ~
- 2018/09/22
- 連載
美容師生活30年を過ぎ、今まで関わったお客様はもう
数えきれないほどの方々とお会いしました。
それだけたくさんの人と関わると、色んな出来事は
あるものです。
そんな今までの経験の中から、笑える出来事、
笑えない出来事、人間って面白くもあり
難解で不可思議なところを面白おかしく
シリーズで綴ろうと思います。
注※内容は人に対しての侮蔑などでなく、出会い 経験させてもらい成長させて頂いた感謝の
ブログになります。内容に関するものに、深い意味はなくあくまでも経験談を書くものとします。
個人情報保護の観点から、人の名前などは 仮名とさせていただきます。
軽い気持ちで人の奥ゆかしさ、変さ、愛すべき個性などを楽しんで頂ければと思います。
シリーズ 「回想録:(仮題)痒いところがございますよね?」
~Nさんのご主人~
Nさんが怒って帰られて翌週だったと思う。 同じ苗字の名前の男性の予約で、
指名は僕だった。。。。 こういう時の勘というものは、大体が当たる。
良い時の勘よりも、悪い時の勘の方が確実に当たる気がする。
ご予約時間通りにご来店。
????・・・・・・しかし、非常に紳士的でスマートなイメージの方。
「あれ???ちょっと考えすぎやったかな?たまたま、苗字が同じ方だったのか?」
と思い、Nさんのカルテを引っ張り出し、住所を確認すると
「同じや。。。。。。やっぱりNさんのご主人さんや。。。。。汗」
スマートに見えるだけで、「おいっ!お前、うちの嫁さんの髪の毛なにしてくれとんねん!」
と言われるかと思っていたが、意外や意外。。。。。非常に物腰の柔らかい方で
Nさんには似つかわしくない (爆)方だった。。。。
かなり内心ほっとした。。。。。それから、ずっと1か月に1度コンスタントに
ご来店いただき、Nさんご家族が引っ越しされるまで通い続けて頂けた。
しかし、今でも謎である。。。。
あれだけワガママ言う、気のキツイ方のご主人がこんなに穏やかな方だとは
夫婦というものはそういうものかも知れないが、引っ越しされるまでの間
1度も奥さんの話にはならなかった。
あの時はもう、思い出したくもない経験だった。
~別世界に住むお客様 Part1~
当時のDサロンは、自転車でのご来店が多く、お客様はお店玄関に向けて
乗ってこられた自転車を止めます。
そんなある日、明らかに独特のオーラを放ってる当時、40代後半の女性が
新規でご来店。僕は当時から神通力のようなものを持ってるのではないか?と
何となく気づいていたのだが、それもこれも、接客業をして何千人、何万人と
いろんな方と会っていると、その辺が磨かれるのかはわからないが
その時の身震いするような、独特のオーラは、拒絶に近いものだった。
そ~っと、サロンの扉を開け、キョロキョロを天井を見ながら
「あのぉ・・・・・・ここはパーマ屋さん???」
「は。。。。はい。美容室です。。。。。」
「あのぉ。。。。パーマあてたいんだけど」
「はい、大丈夫ですよ。。。。」(俺が担当かいっ!!)
目を合わさないちょっと、目線がどこを向いてるかわからない
俗にいう「目が逝ってる」である。
当時は、今のようにネットが発達していない時代で
情報というものがテレビくらいなもので、まだスマホも携帯の時代
なので、この手の方がどのような人なのか?という判断材料もない。
なので、「変わった人」というイメージでしかなかった。
その方をKさんとします。
Kさんを席にご案内し、カウンセリングを始める。
髪型にはそんなにこだわりがなく、「あっ。。。意外と。。」
スムーズに終わりそうだと、安堵というか、逃げというか
あまり関わりたくないという感じだったのは事実だが
それ以来、ガッツリ絡まれることになる。
初回の施術では、ちょっと変わった方だなというくらいだったが
2回目からKさんは本領を発揮してくる。
2度目のご来店時に、
Kさん「あのね、うちのマンションの向かいにね、K組っていう会社があるの」
僕「はい、」
Kさん「そこの奥さんが、うちの家を覗くのよ!」
僕「えっ???家の中を覗かれるんですか?」
![](/upload/tenant_1/70187eec167e47f8f01347ebdd4f7a11.jpg)
Kさん「そうなのよ!!しかも、近所の人と立ち話しながら覗くのよ!」
僕「それは、、、、、どういう理由で覗くんですかね?」
Kさん「わからないのよ!私のこと言いながら覗くからなんか悪口いわれてんのよ!」
僕「以前に、トラブルかなんかあったんですか?」
Kさん「ないのよ!!一方的によ!」
僕「何か言われたことあるんですか?」
K「ないけど、なんかいつもコソコソ悪口言ってんのよ!」
僕「何か嫌ですよね?・・・・・なぜNさんに????」
と、ここまで真剣になって聞いてましたが、どんどん話の方向が
斜め上に行くのである。
僕「玄関前で言われるんですか?」
Kさん「下から覗くのよ!」
下から????・・・・・・下から覗く????
家の構造何????・・・・
どんな家の構造????
僕「下からって?・・・・どういうことですか?」
Kさん「下からいつも、ご近所の奥さんとわたしのことコソコソいってんの!」
僕「Kさんは、マンションにお住まいですか?」
Kさん「そう!」
僕「何階にお住まいなんですか?」
Kさん「3階」
僕「3階?・・・・3階を下から覗く?・・・・」
えっ?・・・・・どういうこと???家透明???
クリアなアクリルで出来たマンション???
と色々と考えても、なかなか「あ~~~!!」ってならないので
僕「あの~1階から3階を覗くって。。。。覗けないですよね?」
Kさん「覗いてんのよ!!!とにかく、K組の奥さんが下から覗いて
私の悪口を言ってんの!!!」
ものすごい剣幕で怒り出したので、
覗けることにした。
~Kさんの2回目ご来店からの暴走~
どうやら、Kさんは気に入っていただけたようで、2か月後に再来店
頂いた。美容師冥利に尽きるのではあるが、慣れというものは恐ろしい。
Kさんは、初回ご来店の時のように、挙動は不審ではあるがキテレツ感もそのままに
少し会話が落ち着いたというか、(大人しくなったわけではない)キャッチボール
出来るようになってきた。
そんな慣れてきたKさんは、自分の身の回りのことを話してくれるようになったのはいいが。。。。
暴走癖があるのか、発言に暴走感が出てくる。。。。
※以下に書く内容は、18歳以下の方は自己責任にてお読みください。
2回目ご来店のKさんは、僕にこういうことを言ってきた。
Kさん「木村さんは結婚してるの?」
僕「いや、まだしてないですよ。」
Kさん「彼女はいるの?」
僕「いますよ。」
Kさん「彼女とする時って、何時ごろするの?」
一瞬何の話かわからず、
僕「する?・・・・するって何ですか?」
Kさん「Hのことよ!!」
マジか?この人?・・・・・・・・
12~3坪ほどの小さいサロンで、他のお客さんもおんのに
この人は何を聞くんや?????
でも、ここは質問なのでお答えしないといけないので
僕「何時って決めてることはないですよ。。。汗」
ここは話を逸らすために
僕「なんで、そんな話をされるんですか?」
Kさん「いや、うちの主人が求めてくるの。。。」
うわぁ。。。。。聞きたない。。。。。夫婦生活の話かぁ。。。
僕「ご夫婦やから、いいんじゃないですか?」というと、
Kさん「時間なのよ!時間!夜中の3時4時よ!!どう思う!!??」
知るか!!!あんたの旦那の性欲タイミングなんか知るか!!!と思いながら
僕「同じ男ですけど、その辺はよくわからないですわ」
※実は、僕は下ネタがあまり得意でないというか、好きでない。
Kさん「うちの主人が求めてくるのよ!!眠いのに何考えてんだか!?」
また、怒ってるやん。。。。。
それからというもの、Kさんは、パーマやカラーの待ち時間中に
隣に座るお客様に話しかける。
女性週刊誌に載っていた、ペットの記事を隣のお客様に見せ
「奥さん!奥さん!これ見て!!これ!ワンちゃんかわいいですよね??」
と、誰でも話しかけるので、隣のお客様は困り顔。。。。。
そんなある日、Kさんは僕が履いていたカモフラのパンツを見て
Kさん「木村さん、なんで軍人さんが履くようなパンツを履くの?」
僕「えっ?・・・・普通に売ってますよ。。。。」
Kさん「軍人でもないのに、なんで履くの?」
えっ???マジか?この人????
僕「流行ってるから、履いてるんですけど。。。」
Kさん「軍の関係者じゃないと、そんなの履けないでしょ?」
うん!!、もう、次元が違うので、
僕「今、履いてる人多いですよ?普通の服屋に売ってますからw」
それがなんと、ある出来事の伏線になろうとは思いもしなかった。
~ここで会うか!?~
僕は、その時期、胃が痛かったのである病院で検査を受けた。
そして、検査結果を聞きに受付が始まる9時前に受付を待っていると
前方かた、ピョンピョン飛び跳ねながら歩いてくる人がいたが、
まさかKさん!!!視力1.5やから間違いなくKさん!!
うわぁ。。。。ここで会うか・・・・・
隣はご主人さんらしき方。
ここは、ばれてはめんどくさいので、帽子を目深に被り
寝てるふりをした、前に座られた 爆
いやいやいや。。。。向こうに座ってや!!
よりによって真ん前に座るか。。。。。
するとKさんは、
Kさん「あれ???ねぇねぇ?(ご主人さんへ)私が行ってる
パーマ屋さんの先生も、前の人みたいな軍人のパンツ履いてんのよ
軍人でもないのに、履いてるんだって」
いや、俺やし!!!
これ、俺やし!!!
そらそやろ?俺やねんから!!軍人のパンツ履いてんの俺やねんから!!
前のあの人じゃなく、俺やから!!!
これは、どうしたもんか?と思った瞬間
看護師さんに呼ばれる
「木村さ~ん」
うわぁ!名前呼ばれるの忘れてた!!!
ここはもう、走って病室に入り、帰りはダッシュで出よう!!
と心に決め、検査結果も全然入ってけぇ~へん!!
どう逃げようかしか今のところ考えられへん!!
検査結果を教えていただいて、病室の扉を開けた瞬間
ダッシュで!!と言いたいところだが、走って帰るのもおかしいと
思い、競歩で帰ることにしたが。。。。
後ろから
「あのぉ~~~~~~あのぉ~~~~~」と話しかけてくる。
もう!!なんやねん!!!!ええがな別に!!!話かけんといて!!
と思いながら、早足に行くが、ひつこい!!!
なんと、腕をつかまれ、腕掴んでまで、確認することか!!と思い
仕方なく、振り向くと
Kさん「木村さんですか???木村さんですよね??」
もう、げんなり。。。。。。なんなん??と思いながら
僕「ああ!Kさんこんなところでw」
Kさん「どうしたの???どうしたの?」
なんで2回言うねん!!さっきから!!
僕「いや、先週胃が痛かったんで見てもらって検査結果だったんです」
Kさん「どうだったの??どうだったの?大丈夫なの?」
めんどくさい!めんどくさい!!もう!!
僕「ええ。大丈夫やったみたいですw」
つか、手離してくれへんかな???と思いつつ
では。。。とお別れした。
続く
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